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文書作成日:2025/10/20
建物の敷地を分筆して売却する際の注意点

建物の敷地を分筆して、一部を売却する場合の注意点を教えてください。

Q
今月のご相談

 実家が建っている一筆の土地の一部に、私名義の自宅を建てて住んでいます。実家もこの土地も父名義でしたが、先日父が亡くなったため、いずれも私が相続しました。
 近いうちに、実家を取り壊してその敷地部分を売却したいと考えています。このとき、どのような点に注意すればよいでしょうか?

A-1
ワンポイントアドバイス

 一筆の土地の一部を売却するには、分筆が必要です。分筆に際して注意点がいくつかあります。詳細解説にてご確認ください。

A-2
詳細解説
1.一筆の土地のうち一部を売却したいとき

 一筆の土地の一部を売却する場合には、売却する部分とそうでない部分とに登記上分ける(分割する)必要があります。この土地を分割することを「分筆」といいます。

 ご相談のケースの場合、ご相談者様の自宅部分とご実家部分とに分筆することになるかと思います。
 その場合には、分筆後の土地や建物について、次の点に問題がないか確認します。

2.法令の確認

 まず、分筆したい位置を仮に決め、そうした場合に法令に適合しているか、確認します。
 確認が必要な法令は、たとえば次のとおりです。

【確認が必要な法令の例】

  • 敷地は接道要件を満たしているか
  • 建ぺい率、容積率はオーバーしていないか
  • 斜線制限はクリアするか

 もし適合していない場合、ご自宅が違法建築物となる可能性があります。ご自宅が違法建築物となった場合には、将来ご自宅を売却する際に支障が出ることがあり、不動産を担保にした融資が受けられないなどのリスクがあります。

3.地下に埋まっている管の確認

 上記2.に加えて、ご自宅の給排水管やガス管などが地下に埋まっている位置を確認します。具体的には、売却対象の土地を経由せずに引き込まれているかどうかを確認します。もし売却対象の土地に埋設されている場合は、配管を別ルートで引き直す必要があり、その工事費用もあらかじめ見込んでおく必要があります。

 このように、すでに建物が建っている土地を分筆して売却することを検討する場合には、無用なトラブルを回避するためにも、事前に専門家に相談することが必要です。また、売却対象となる土地は、利用しやすい土地でないと売却が難しいケースも考えられます。その点も踏まえて分筆を検討しましょう。

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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