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「年齢のせいか、最近いろいろな生活音や人の話し声が聞き取りにくい」、そう感じることはありませんか。今回は加齢性難聴について、その対策や改善につながる方法について考えます。

加齢性難聴とは、内耳の有毛細胞が壊れることで、周波数の高い音域が聞こえにくくなり、その音域が広がっていく症状を指します。一般的には40〜50代で始まりますが、多くの人が自覚するのは70〜80代といわれています。70代では約7割が加齢性難聴になるとの報告もあります。具体的には、音がひずんだり、小さく聞こえたり、何を言っているのかわからないといった症状が現れます。

加齢性難聴の検査では、ヘッドフォンをしていくつかの周波数の音を確認する「聴力検査」、言葉を理解できているのかの「語音検査」などが行われます。難聴は、認知症リスクも伴うため、認知症のテストも合わせて行う場合もあります。

加齢性難聴の疑いがあるかどうか、ご自身やご家族の方が気づくには、次のようなことを確認してください。
- □聞き返すことが多い
- □テレビの音を大きくしている
- □家電の音に気づかないことがある
- □家に閉じこもるようになった
- □物忘れが増えた(認知症に伴う加齢性難聴の疑い)
思いあたるものが1つでもあれば、早めに耳鼻科を受診するようにしましょう。

内耳の有毛細胞は、一度壊れると再生できないため注意したいものです。次のような耳に負担のかからない生活を心がけ、加齢性難聴の進行を食い止めませんか。
- イヤホンを使わない
イヤホンで大きい音を聞いていると、耳の有毛細胞が壊れやすくなります。イヤホンよりもヘッドフォンの方が耳への刺激が少なくてすみます。 - テレビやラジオの音を大きくしている
聞こえにくいからと大きな音ばかりで聞いていると、小さな音が聞き取りにくくなります。なるべく適正な音量で聞くようにしましょう。 - 運動をする習慣をもつ
1日20〜30分程度の散歩、軽いスポーツをする機会をもつようにしましょう。血流を促し、加齢性難聴だけでなく認知症予防にもつながります。 - バランスの良い食事をする
健やかな血流の流れを保つには、栄養バランスの良い食生活が欠かせません。塩分、コレステロールの摂りすぎには注意してください。

近年では、難聴が脳機能と関わるとされ、早めに補聴器を使う傾向があります。補聴器は耳鼻科の指導のもと、1日90分位〜装着する習慣をつけていきます。補聴器を使っても聞き取りが難しい場合は、遺伝性の難聴の可能性があり、人工聴覚手術が必要になることもあります。
耳が聞こえにくくなるとコミュニケーションが上手くいかず、行動範囲が狭まってしまいがちです。日頃から耳の健康を意識し、いつまでも活きいきと快適に過ごせるようにしたいものですね。
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